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病態の理解
臨床検査や画像検査などにより得られる医学的所見は、病態を理解するために不可欠です。病態とは、日本病態生理学会の説明を拝借すると、以下のような意味です。
(正常な機能や構造の)破綻により症状や疾病が引きおこされる機序や経過
日本病態生理学会 [1]
病態の理解は以下の点で不可欠であり、病態を理解するからこそ、理学療法士による運動療法やその他の介入が医療行為に定められていると言ってもよいでしょう。
- 疾病に伴う症状や徴候の理解
- 理学療法評価の解釈
- 理学療法を行うことによる病態や障害の変化(効果)の予測
- 疾病のリスク、加えて理学療法を行うリスクの理解
臨床検査と画像検査
病態を理解するために、臨床検査初見や画像初見は有用です。臨床検査は臨床検査技師が、画像検査は診療放射線技師が検査することが多いですが、一部重複するものもあります。
臨床検査
臨床検査は、患者から採取した血液や尿、便、細胞などを調べる検体検査と、心電図や脳波など患者を直接調べる生理機能検査の2つに大きく分けられます [1]。生理機能検査のうち、磁気共鳴画像検査(MRI検査)、超音波検査、眼底写真検査は、政令により診療放射線技師も検査を行います。特に、MRI検査は診療放射線技師が行うことが多いです。
画像検査
理学療法士は画像診断のスペシャリストではありませんし、他の医療従事者から画像の読影を求められることもありません。しかし、画像の基本的な読み方(読影)や使われる言葉(医療用語)を知らないと、何が患者に起こっているのか、どのような病態なのか、理解できなくなってしまいます。また、複数の障害が混在している場合(例えば、意識障害がある場合など)では、現象のみでは正確に障害を把握することは困難です。このような場合、画像検査を参考にすることで、障害の把握が容易になります。
画像検査には、以下のようなものがあります。
- 単純X線
- CT
- MRI
- MRA
- 核医学検査
- エコー
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[…] 臨床検査所見、画像所見の活用の項で説明します。 […]