避けるべき3つの「用」

廃用症候群

廃用症候群とは、過度に安静にすることや活動性が低下したことにより、身体に生じた様々な状態をさします [1]。

廃用症候群には以下のようなものがあります。

  • 筋萎縮・・・筋肉がやせおとろえる
  • 関節拘縮・・・関節の動きが悪くなる
  • 骨萎縮・・・骨がもろくなる
  • 心機能低下・・・心拍出量が低下する
  • 起立性低血圧・・・急に立ち上がるとふらつく
  • 誤嚥性肺炎・・・唾液や食べ物が誤って肺に入り起きる肺炎
  • 血栓塞栓症・・・血管に血のかたまりがつまる
  • うつ状態・・・精神的に落ち込む
  • せん妄・・・軽度の意識混濁のうえに目には見えないものが見えたり、混乱した言葉づかいや行動を行う
  • 見当識障害・・・今はいつなのか、場所がどこなのかわからない
  • 圧迫性末梢神経障害・・・寝ていることにより神経が圧迫され、麻痺がおきる
  • 逆流性食道炎・・・胃から内容物が食道に逆流し、炎症がおきる
  • 尿路結石・尿路感染症・・・腎臓、尿管、膀胱に石ができる、細菌による感染がおきる
  • 褥瘡(じょくそう)・・・床ずれといわれる皮膚のきず

誤用症候群

誤用症候群とは、医療上とられた措置が誤っていたために生じた病的状態の総称 [2] です。

理学療法では、

  • 不適切な関節可動域運動による関節の損傷、異所性骨化
  • 杖や松葉杖の誤った使用方法による神経麻痺
  • 補装具の不適合による足部の創傷や神経麻痺
  • 誤った歩行練習による関節変形の助長
  • 物理療法機器の誤った使用による熱傷などの皮膚損傷、その他の傷害

などが挙げられます。

過用症候群

過用症候群とは、過用(使い過ぎ)によって生じる一連の症状。症状には、

  • 関節炎
  • 筋の過度の使用による炎症、筋の機能障害
  • 痛み
  • 化骨性筋炎
  • 骨折
  • 外傷

などが挙げられます [2][3]。

[1] 健康長寿ネット – 高齢者の病気 – 老年症候群廃用症候群

[2] 医学書院理学療法学事典

[3] 障害保健福祉研究情報システム – 協会発ジャーナル – リハビリテーション研究 – 用語の解説 過用(overuse) 老人保健施設

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